2014/03/15

電波の日記(笑)






ホロコースト関連の出版物からは、何かの電波か信号が出ている。
表紙や中に綴じてある写真のユダヤ人の「目」、特に「瞳」ですわ。
最近出回っている、フランクルの『夜と霧 新版』は、以前の表紙と替わったが、以前は、ゲシュタポに銃口を向けられたユダヤ人の少年の怯える瞳が、もの凄い電波を放っていたので、私は、前世の辛い記憶がフラッシュバックするかの如くで、あの表紙を正視できない時期が長かった。

以下、私の以前の回想から引用。



あの頃、蔵書の少ない図書室に太宰治が無くて良かった。
太宰治を読んだのは、成人してからの20代前半だった。

「人間失格」

なんて言葉に高校時代に触れていたら、私は性急に肉体の「死」を選択したかもしれない。

「なんちゃって読書家」の私が、高校一年の読書感想文で入賞した『アンネの日記』は、実は中学三年の時に既読のものだった。
高校二年の読書感想文の『わが闘争』に至っては、『アンネの日記』を読んだ経験を踏まえて、読みもせずに「大体こんな内容だろう」と、あてずっぽの感想文だった。
…今思えば、それで入賞できる私も大したものかもしれん。

ところで、私が「病んだ」のは、高校一年の夏休みからだった。
当時、漫画家志望だった私は、長い休みを利用して、初めて雑誌に投稿を試みようと、何日も徹夜で作品を描いていた。

その漫画の内容。…
第二次大戦下のドイツ、主人公はユダヤ人の青年。
列車に乗って逃亡しようとする青年が、ゲシュタポに捕まり、連行されようという直前に列車から投身する。…
いわゆる「夢オチ」で、青年が死の瞬間に見た夢が、漫画の「肉」の部分だった。

あと一枚で仕上がるというところだった。
結局、この作品は投稿できなかった。

そうこうして、夏休みが終わる一週間ほど前に、手が勝手に文字を書いていた。
「自動筆記」というやつだ。
突然そんなことができるようになって、面白がった私は、私ではない“霊”と筆談で交信していた。
そうして、筆談から、やがて直に“霊”の声が聴こえるようになった。

祖父の声、強制連行された朝鮮人の声、アンネ・フランクの声、神の声まで聴こえる…。
(「幻聴のはじまり」より)

思い起こせば、私のキチガイの入り口は、「自動筆記」、いわゆる「お筆先」だった。
興味本位で「霊と交信できちゃった」と、最初面白がっていたが、お筆先の書く字は、最初はふつうの日本語だったものが、やがて神代文字のような字になり、次第に霊の声が聞こえるようになり、「口寄せ」の状態になった。
今でこそ、古神道の系譜の本などを見て、「何かわかるけれど、何か違う、勝手にやっとれ」と同調を避けられるが、当時、家庭内では親きょうだいから気持ち悪がられ、家族の情など無くなり、後々まで大変な目に遭った。

しかし、魂にまで揺さぶりをかける、あのホロコースト関連の書物は、強烈な霊的浄化過程の試練の窓口になっている可能性がある、と私は個人的にそう思う。
アンネの日記』に関しては、(現在出版されている版はどうだか知らないが、)最後の日記がいつもどおり「じゃあ、またね!」で締めくくられ、次にいきなりわずか数ページの解説がはじまるところ。
この最後と解説の狭間に、異界へ誘うクレバスがある。

彼らは一体どうなったのか、彼らの魂は救われたのだろうか、…と未熟な若い読者は、安っぽい、幼稚な優しさが命取りになって、あのクレバスに吸い込まれ、彼らの魂が救われたかどうかを、拷問のように、真実の自分と対峙させられながら、実体験させられる。
その試練が終わるまで、私は十年余りかかったが、どうにか新たに再生できたと思う。

ともあれ、霊的浄化の素養と必要のある人にとっては、あれらは危険な書物になり得るかもしれない。



2 件のコメント:

  1. うららちゃんって、あの「金曜日のうららちゃん」だよねー?
    いや~びっくり!
    なんておもしろいやつなんだ!!
    もっとたくさん話したかったな。
    とりあえず、日記を読みましょう。わくわく。
                     by ガンバ姉さん

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    1. どうも、お世話になりました。色々と勉強させていただきました。ありがとうございます。
      まさか「おもしろい」という反応は、「ふつう」の人はあまりなさらないので、恐縮でございますというか、うれしうございます。

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