2013/01/29

恋の向こうに

初恋は14歳の時。ひとまわり以上歳の離れた、国語の先生だった。
それから、私が思いを寄せる相手は、皆、ひとまわり以上歳の離れた男性ばかりだったので、「ひとまわり以上年上の男性が好みなのだ」と自分では思っていたが。

ダンナは4つ年上だが、思えば、私がダンナと出会ったとき、ダンナは初恋の先生と同じ年齢だった。
そうしてよくよく考えると、私が好きになった男性の年齢は、29~36歳。それが、私の恋愛対象となる男性の旬だったのではないか。

私が年老いたな、と感じたのは、自分がその年齢を超えてからだ。円熟したのか、完成したのか、恋愛を成就させて恋の彼岸に辿り着いたのかもしれない。
かつて恋心を抱いた男性の年齢を超えて、それに似たような、そのくらいの年齢の人に出会っても、特に恋に落ちることもなくなった。

しかし、いまだに、ダンナは出会った時のままだ。毛根が死んで、ハゲが進行しても、私にとってダンナは、常にフレッシュだ。だから、私たちはバカップルなのだ。

明日、私は40歳になってしまう。
ダンナは、「明日は仕事が遅いから、ケーキを買って来れないかもしれない」と、今日、わざわざ遠回りをして、バースデーケーキを買ってきてくれた。そして、30代最後の乳を揉んでおこうと、背面から抱き締めているように見せかけて、羽交い絞めにしてくる。
外ではこの寒空の下、発情した猫が赤ん坊のような声で騒いでいる。「ほら、猫も誕生日おめでとうって、言ってるんだよ」とダンナは言う。…言ってねぇよ。

ところで最近、こそこそと詩作をはじめた。(
ひょっとすると詩作には、高いアンチエイジング効果があるのではないかと思う。
思いだす、初恋の国語の先生の前で、精一杯背伸びして、大人びた哲学めいた詩を書こうとして、臆面のない恥ずかしさのままに居直った、14歳の頃。今も思考のエッセンスを抽出して、言の葉に乗せる瞬間、私はあの頃に戻ることができる。

私は、永遠の14歳だから。

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